ゆらしナイト vol.6 「ほぼ日の塾の塾 」 

 

改めまして、あけましておめでとうございます。

 

今年最初のゆらしナイトです。

 

 

2016年一発目の宴はいつもと異なり、

「ほぼ日の塾の塾」ということで

 

タケが昨年受講していた

ほぼ日刊イトイ新聞(以下、ほぼ日)による塾

「ほぼ日の塾」の内容とタケが感じたことを

シェアしてもらう回でございました。

 

 

 

 

ほぼ日の塾は、昨年開催していたほぼ日初の塾で

http://www.1101.com/juku/

 

全応募数はなんと1,200人以上。

そして、その中から選ばれたのは12人。

 

 

全5回にわたって、

ふと考えさせられる話、

はっと大事なことに気付く話、

ぐっとひきこまれるような話などなど。

 

いろいろな話が交差した

とてもすてきな時間だったようです。

 

 

 

そんな話をシェアしてもらえるということで

わくわくしながらこの日を迎えました。

(昔コピーライターを目指していた富川は大の糸井重里ファン)

 

 

 

 

 

 

 

タケ宅につくと、ネームプレートが用意されていました。 

これは嬉しい演出。

 

 

 

 

 

さぁ

 

ほぼ日の塾の塾の受講生、

本日1人目のゲストは、

 

渡辺 由貴恵、YUKIEです。

 

 

 

ユキエとは3〜4年くらい前から知り合いで、

 

仲の良い友人たちの輪でいつの間にか仲良くなっていた、

タケも僕もちょくちょく顔を合わせているナイスなやつです。

電通でプロデューサーをしています。

 

 

 

ユキエも、ほぼ日の塾が気になっていたようで

聞きに来てくれました。

 

 

 

 

※タケの彼女ではないのですが、キッチンに並んでいる感じが

 なんとも収まりがよく笑えます

 

 

 

 

バカ、なにやってるのよ。

ふがふが。

 

とりあえず、今日は新婚という設定にしておきます。

 

 

 

 

次は、ニシポンこと

西怜香(旧姓)さん登場!

 

 

タケの前職の先輩であり

ニシポンワールドと呼ばれる

広大な知識・教養を持つ、知の巨人です。

(巨人ぶりは僕もちょっと知っていますが、凄いです)

 

 

 

 

 

そして、本日のスペシャルゲスト、

知の巨人の娘、こはる(8ヶ月)。

 

かわいいっす。マジでかわいい。

 

本日は色鮮やかなコスチュームに身を包んで

登場してくれました。ぷくぷく。

 

 

 

 

 

こはるを迎え入れる新婚(風)

 

 

 

 

 

カメラ目線の新婚(風)

 

八日目の蝉という映画を思い出しました。

 

 

 

 

 

さぁさぁ。まずは、腹ごしらえです。

 

 

 

 

YUKIE、手際よく野菜を刻んでいきます。

真剣なまなざし。

 

 

カレーの野菜かと思いきや、、

 

 

 

 

ドーン!!!!

 

野菜をざく切りにしてオリーブオイルで調理する

ぎゅうぎゅう焼き。

 

マジで美味しいです。

簡単だし。

 

 

 

 

 

 

知の巨人の娘「カレーはまだでしょうか?」

 

 

 

 

もちろんあるぜ、嬢ちゃんよ。

 

シズル感満点なルーの滴り具合もどうだい、

美味しそうだろ。

 

 

 

今日も今日とて、頂きます。

 

 

美味しい。

NERIMAカレー。

 

 

こはるは人の食べてるカレーが気になる様子。

既に隣の芝が青く見えているか、知の巨人の娘よ。

 

 

 

 

 

 

 

というところで、そろそろ今日の本題の

 

ほぼ日の塾の塾へ。わくわく。

 

 

 

 

ネームプレートが置いてある座布団に

各自座ります。

 

 

 

はじまりはじまり。

 

 

 

 

 

柳瀬先生、今日はよろしくお願いします。

 

 

 

※以下は全てタケが主語の話し言葉でお届けします

 

 

 

まず、初日。

 

 

ほぼ日に着いたら、スタッフの方がいて

「あ、柳瀬さんね、柳瀬さん!あ、もっと小さい方だと思ってました〜」

という感じで温かく迎え入れてくれて。

 

 

当然、全員のシートには目を通してるわけなんだけど、

なんだか、その待ってくれてた感がとても嬉しかった。

 

それから集まってくるメンバーも

 

とてもいい空気で、なんだかもうほぼ日っぽいんだ笑

 

 

しかも、会場に着いて

自分の名札が用意されていたんだよね。

これは嬉しかった。なので、今日も用意しちゃいました笑 

 

 

 

 

それから毎回20時頃になると

鳩がポッポーとなっておやつタイムになるの。

 

毎回、社員さんオススメのおやつが出されて

どれもその人のひととなりが出るようなおやつで

とても美味しかった。

 

 

 

(一同)うんうん、なんだか嬉しい仕組みが考えられてるね。

 

 

 

 

講師は、ほぼ日の永田泰大さん。

 

元ファミ通の方で、ほぼ日でも色々な

コンテンツを担当されている編集のプロ。

 

震災後の福島の高校球児を追いかけた

「福島の特別な夏。」はとても素敵なコンテンツだよ。

http://www.1101.com/fukushima/

 

※これは富川も読んでウルっときてしまいました

 

 

 

 

 

そんな永田さん。

もともと塾をやりたいと思っていたんだって。

 

そんなとき、糸井さんから塾の話を聞かれて

今決めるようにって言われて笑、

その場で実施を決めたんだって。

 

そして、それから一ヶ月後!に開催だから

とにかくすごいスピード感だったんだよね。

  

 

受講生は12人のうち、29歳の俺が上から二番目で

大学生が4人かな。もの書き系の人が全体の半分くらいかな。

 

 

 

 

 

初日、まずびっくりしたのが

 永田さんからカリキュラムは無いことを告げられたんだ(笑)

 

 

カリキュラムはありません、と。

 

 

 

 けど、そのカリキュラムが無いていうのはきちんと意味はあってね

 

以前、任天堂の宮本さんのインタビューで

「どうやったら面白いゲームが作れるのか?」という質問に対して

その場その場の「とっさの判断」の積み重ねで作られるから、

説明できないと言っていたらしいの。

 

 

それからイチローも、「どうやったら打てるようになるのか?」という質問に対して、

「来たボールを打つ、としか言えない」と言っていた、と。

 

  

なので、永田さんとしては、

いろいろ話し合ったんだけれども

 

今回はこちらから用意するよりも 

イチローの様な「来たボールを打つ」ように、

具体的な質問内容に具体的に返す、

 

つまり聞きたいことに具体的に答えるタイプの塾の方が

受講生が喜んでくれるんじゃないかと思って、

カリキュラムを作らなかったんだって。

 

 

 

なので、決まったものは用意せずに

みんなで一緒に同じ方向を向かっていけるような

余白を残して、この塾ははじまったんだ。

 

 

 

 

 

そして、その上で

 

生徒と講師がどこに座るといいかとか、

ネームプレートあったほうがいいよねとか、

夜だしおやつもあった方が嬉しいよね、

 

という部分に時間をかけてたんだよね。

俺にはそこがめちゃくちゃ新鮮で。

 

 

 

 

普通の仕事だったら後回しにするような細かいところに

時間をかけて、ひとを喜ばせる。

そこがポイントなんだな~って発見だったよね。

 

 

それって、きっと文章と一緒でさ、

 

書き手が汗をかいてるのがわかる記事って、

読み手はなんだか嬉しいじゃん。

(わ、ホントに福島の田舎の球場にバス乗り継いで行ってる!とか)

 

 

 

「ネームプレート」とか「今日のおやつ」とか、

そういう部分を大事にするという【手間】が

嬉しさに繋がる秘訣なんだよね。

 

 

 

これが、「ほぼ日の塾」の発見その①としておくね。

 

 

 

 

じゃ、次にもう少しほぼ日自体の話へ進むね。

 

 

 

 ほぼ日のビジネスとしては

 

<広場(集客モデル、コンテンツ) と 市場(ビジネスモデル、商品)>

 

の2軸で考えているんだね。

 

 

 

糸井さん曰く

 

まず、広場である銀座通りをつくる。

そこに、市場である自動販売機を置けば売れる。

 

 

 

  

 

それから、ほぼ日が大事にしていることがあって。

 

 

それは、

 

1:動機、2:実行、3:集合

 

の3つ。

 

 

 

これは、ほぼ日の組織について触れているコンテンツ「unusual」

でも紹介されているね。

https://www.1101.com/hubspot/

 

 

 

「ほぼ日の塾」での発見その②は

この「動機」の大切さかな。

  

 

 

 

 

 

例えばね、ある回に出された宿題で

 

「ほぼ日の土曜日に掲載するコンテンツを考えよう」

という課題が出されてね。

 

 

 

そのお題に対して、みんな

「土曜日の朝、二日酔いがさめるコンテンツ」とか

「目覚めが良くなるコンテンツ」とかさ、

 

”土曜日に寄せる”コンテンツを考えた人が多かったんだよね。

 

 

けど、永田さんはこれに対してね、

 

「きみたち、そんなに土曜日、土曜日って言ってるけど、

本当にそんなに土曜日に寄せたものをやりたいんだっけ?」

 

という質問をしたの。

 

 

 

要は、読み手のことを考えたテーマ設定かもしれないけど、

自分が、つまり書き手がやりたいってことが抜けてないかな?と。

 

それが一番大事なのにさ。

 

 

 

 

 

 

 

  

じゃ、ほぼ日で、自分がやりたいことを企画する場合、

どう進めるかというと 

 

面白いと思った話を社内の雑談の場で言ってみるんだって。

それを色々な人に話してみて(企画を転がしてみる)

そこに乗っかってくれた人たちでプロジェクトにするんだって。

 

 

だから、やっぱりスタートはひとりの動機だね。

 

 

 

ほぼ日では、やらないといけないことはなくて、

やりたいことをやれるか。

そこが大事なんだね。

 

 

 

 

 

ふがふが。

知に敏感な娘。

 

 

 

 

そして、最後。

 

「ほぼ日の塾」での発見その③は、

 

「感情を微分すること」。

 

 

 

 

感情を微分する、

つまり深い感情を探ることが

ほぼ日ではとても大事にされているんだ。

 

 

 

 

例えば、永田さんにチェックされた宿題の文章でも、

「驚くほどに」という言葉に対して、これは本当に驚いたの?って

永田さんは聞くんだよね。

 

 

 

本当に驚いてないんだったら

使っちゃいけないし、自分の感情にもっと真摯に向き合って

言葉を選ばないといけないよね、と。

 

 

 

  

 

永田さんは編集のプロ、伝えることのプロだから、

ひとの気持ちは細かく微分して捉える様にしてるんだけど、

 

 

永田さんに言わせると、糸井さんが凄いのは

それが人だけでなく犬とかウーロン茶とか、縄文時代の人とか、

色々な物体の心になれることなんだって笑

 

 

 

 

糸井さんはこれが出来ているから、

普通の言葉(単語)を使っているにも関わらず

日頃、見ない様な言葉の組み合わせができて

それが気になる言葉になるんだって。

 

 

 

 

あの、

 

おいしい生活とかもそうなのかもね。 

 

 

 

 

この3つが、ほぼ日の塾で特に学んだことかな。

 

 

 

 

 

で、最終日は糸井さんが講師だったんだ。

 

糸井さんは手ぶらでやってきてね

まず30分ぐらいがーっと話してくれて。

 

 

 

「広告」は、動機の部分がクライアントなので、

自分のやりたいことをしたい、書きたい記事を書きたい。

その時にインターネットと出会った。

 

最初、TVやコピーライターの仕事で稼いだものをほぼ日に投資した。

最初の3年間はほぼ日は赤字で、その間はキムタクが記事を書いてくれたりと、

糸井さんの人脈があったからこそ生き延びれた。

その後、ほぼ日Tシャツが売れ、ほぼ日手帳のヒットへと繋がって、今に至ると。

 

 

 

 

糸井さんはとにかく喋る喋る。

 

すごく白熱したぜいたくな時間だったよ。

終電ぐらいまでやってたもんね。

 

 

 

 

糸井さんは会う前とのイメージと変わらず

“考え続けて、感じ続けるおじさん” だったよ。

 

 

入ってくるものと、出ていくものの総量がとても大きくって。

 

 

聴くときはグッと真剣に聞き、

話すときはユーモラスに話してくれる。

 

 

 

 

 

 

で思ったのは、

 

糸井さんがおっしゃっていたけれども、

 

 

やさしく、つよく、おもしろく。

 

 

これだなぁ、と。 

この順番ふくめてね。

 

 

 

やさしくないと情報が入ってこないし、

つよくないと意見が言えない。

そして、それは面白くないと伝わらない。

 

 

 

生き方もそうだけど、

俺はコンテンツの作り方も同じ気がするなぁ。

 

 

 

 

なんだか

糸井さんて、めっちゃ考えてるんだろうけどさ

そんなに考えてない感じがするんだよね。

 

 

ちゃんと気持ちを微分して素直な言葉で感じたことを

言えばいんじゃない?て感じだったね。

 

 

 

 

 

ただ、経営については、

糸井さんの本棚の多くは経営の本でね

 

好きなことだけやってたらこうなりましたって感じじゃなくて、

社長としての勉強をしているんだろうなぁ、って感じがしたよ。

 

 

 

俺としては、このコンテンツ作りと稼ぐこと、

をどうブリッジするかがテーマで、

 

今回はその裏側を見にいけたらなぁと思っていたけども

そのバランスの答えまでは見えなかったかなぁ。

 

 

けど、ほんとうにいい塾だったよ。

 

 

 

 

 

 

 

やさしく、つよく、おもしろく?

 

 

【その他メモ】

 

◎  対談のとき、むこうが乗り気じゃない場合はやらない。ちょうどやりたいと思ってたぐらいがいい。

 

◎  最後まで読んでもらえる文章が一番いい。

 

◎  糸井さん曰く、お金と信頼だったら、信頼をとるべし。信頼の貯金がすごく大事。

 

◎ほぼ日には、文章のレギュレーションはないみたい。

 

◎言葉にできない部分、企画書に書けない部分、そこにうまみがあると、

 ほぼ日の方々ははわかっているんじゃないかなぁ。(タケ)

 

 

 

 

 

 

 

 以上で、柳瀬武彦によるほぼ日の塾の塾、終了です!

 

 

 

一同、発見が多くとても贅沢な追体験をさせてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

— けど、本当に好きなこと、やりたいことって

 みんなどうやって見つけてるんだろうね? —

 

 自分の動機って広告の仕事だと、ともすると忘れがちだし

 

 

 

「それは、今気になることをやってみる、ってことを

 地道に繰り返す先にしか見えないのかもね」

 

 

「そもそも、相手の希望を叶えたい、

 課題を解決したいっていう動機もそれはそれでありなんじゃない??」 

 

 

 

  

 

 

などなど

 

知の巨人のアドバイスもあり

さらに考えを深めることができました。

 

 

自分の動機ってのが、いちばん難しいのかもなぁ。

 

 

 

 

 

富川は、タケの話を聞いたあとに、

改めてほぼ日のコンテンツや永田さんが書いた文章を読んでみました。

 

 

 

ひとつひとつの言葉が紡ぎだされていく過程で

感情の微分、言葉の精査がなされていることをイメージしながら読むと

すこしだけ、永田さんに近づけたような気がします。

 

 

まぁけれど、ことばに集中して読むよりも

何気なく読んでいるその時にこそ、

書き手の能力が発揮されているんだろうけどね。 

 

 

だって何も違和感を感じず、

おもしろいと思って読み進めているんだから。

 

 

自分で書く文章や発する言葉も

もっと丁寧に正しく扱えるようになりたいなぁ、とそう思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

泣いて笑って、動機に純粋でいたいよぉ~の図 

 

 

 

 

 

 

最後は新年ということで

ニシポンが持ってきてくれた

書き初めで各自一筆。

 

墨、いい匂い。

 

 

 

習字の良さって

 

体全体を使って、いろんな緊張感を

感じながら文字を書ききる清々しさっすよね。

 

 

扱いの難しい筆と墨とか、周りからの目線とか、

そういうセンシティブなものを感じながら集中するときの

あの背筋がピンと伸びる感じが良いですよね。

 

そもそもこの緊張感のある行為自体が

新年の行事に合ってるんだろうなぁ。

 

 

 

 

 

と、すこし習字を微分してみたところで

 ”ゆらしナイト vol.6" おしまいです。

 

今回も内容盛りだくさんだったなぁ。

 

 

 

 

長々と有難うございました!

ではまた次回。

 

 

 

 

 

またね!